国内安定 vs. 海外挑戦──日系企業社員がキャリアをかけて選んだ道

日系企業に新卒入社して10年。

最初から「安定した国内キャリア」を目指していたわけではありませんでした。むしろ、「海外で働くこと」が自分の中の目標として強く根付いていたのです。

英語が得意でもなかった私が、なぜその選択をしたのか?

そして、国内にとどまる道を選ばず、あえて海外での挑戦を選び続けた結果、どのようなキャリアを築けたのか。

この記事では、「安定」と「挑戦」のはざまで揺れるすべてのビジネスパーソンに向けて、私の10年の意思決定の軌跡を共有します。

第1章:入社初期に決めていた「海外で働く」という目標

私のキャリアの軸は、入社直後から「海外で働きたい」というものでした。

学生時代にアメリカをレンタカーで横断した旅行から大きな感銘を受けた経験があり、「日本の中だけで終わりたくない」という思いがあったのです。

配属されたのは、海外向け商材を担当する開発部門。英語が苦手だった私にとっては、かなりのプレッシャーでしたが、逆に言えば「ここで勝負できるかもしれない」という好機でもありました。

「いつか駐在したい」という思いが芽生え、英語学習を本格的にスタートさせました。

第2章:「安定」では得られないキャリアの跳ね方を経験

英語力の向上とともに、周囲の目も変わってきます。

TOEICが900点を超えたあたりから、「こいつは本気だな」という評価を受け、チャンスが巡ってきました。

4年目、ついにアメリカ駐在が決定。

現地では設計から調整、会議対応まで、業務のすべてが英語。国内にいたままでは得られない経験を、毎日のように積むことができました。

この駐在を通して実感したのは、「与えられた仕事をこなす」から「仕事を生み出す」へ、自分の立ち位置が変わったこと。

自らの裁量で意思決定できる範囲が広がり、キャリアの加速を感じました。

第3章:イタリア駐在──社内公募を勝ち取ったもう一つの挑戦

帰任から1年半後、社内公募でイタリア開発拠点のポジションが募集されているのを見つけ、迷わず応募。

前回のアメリカ駐在で得た信頼と英語力を武器に、社内面接を突破。ヨーロッパでの新たな挑戦が始まりました。

多国籍チームとの協働や、欧州ならではの意思決定の遅さ・文化的違いに苦労しながらも、「世界の中で自分のスキルが通用する」ことを体感しました。

ここでも、社内にいるだけでは得られないスピード感と達成感を経験しました。

第4章:キャリアと資産形成が同時に進んだという現実

駐在にはもう一つの副産物があります。それが「資産形成」です。

海外赴任中は住居費、車両費、税制優遇などがあるため、実質的な可処分所得が大きく増えます。

私の場合、駐在期間中に生活費を大幅に抑え、その分を投資に回すことができました。

その結果、帰国時には数百万円の元本を確保。

もし国内配属のままだったら、この金額を貯めるには倍以上の時間がかかっていたと思います。

第5章:「安定」という名の現状維持に満足しない選択

もちろん、海外挑戦は楽な道ではありませんでした。

文化の壁、言葉の壁、時差、家族との距離など、不安もリスクも伴います。

しかし、それでも私が挑戦を選び続けたのは、「国内にいては得られない成長」を毎回実感できたからです。

帰任後も、2度の駐在経験が評価され、現在は次の駐在の打診を受けている段階です。

「英語が得意ではない普通の新入社員」だった自分が、ここまでのキャリアを築けたのは、「あえて挑戦する」という選択を続けてきたからだと確信しています。

まとめ:安定と挑戦、あなたはどちらを選びますか?

日系企業にいれば、たしかに国内での“安定”という道は確保されます。

でも、その“安定”は、ある意味で「変化のなさ」や「機会の少なさ」を意味することもあります。

私は、「英語力」「挑戦心」「行動力」の3つを軸に、海外という選択肢を広げてきました。

そして、その選択がキャリア・収入・経験すべてにおいて、私を一段上のステージに押し上げてくれたと感じています。

あなたは、自分のキャリアにどんなレバレッジをかけますか?

次の一歩が、あなたの未来を大きく変えるかもしれません。

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