社内預金に別れを告げるときが来た話

みなさまのお勤め先には社内預金という制度はあるだろうか?

 

私の勤め先の社内預金という制度は、毎月給与天引きで指定した額を会社が用意してくれた特別な口座に移すというもの。

 

いわゆる先取り貯金のための制度だ。

 

さらに私の会社の社内預金では、最大300万円までは利子を毎年1%もらうことができる。

 

300万円入れていれば3万円が元本保証でもらえるわけだ。普通の銀行貯金の利子と比べるとかなりの太っ腹だと思う。

 

入社当時の私は資産形成には全く興味がなく、入社時の説明を受けた時になんとなく月4万円の入金で設定していた。

 

かなりのファインプレーだと当時の私を褒めたいところだ。

 

この社内預金が今年ついに満額の300万に到達した。元本保証の3万円の不労所得が完成したわけだ。

 

この社員預金、引き出すのが非常に面倒という側面がある。それがとても良い。

 

気軽に下せないからこそこれまでずっと手付かずだったのだ。

 

資産形成に興味のない人間こそこのような制度を利用すべきだと思う。

 

新入社員は全員強制加入でもいいくらいだろう。

  

そんな社内預金を私は解約することに決めた。

 

なぜか。それにはいくつか理由がある。

 

最大の理由は、この社内預金制度が私の会社ではなぜか廃止されることになったことだ。

 

会社の問題というよりは、銀行側の都合らしいがかなり残念である。

 

今後入社してくる新入社員はこの素敵な制度を活用することができないのだ。

 

もちろん、自身の口座で自動引き落とし等の機能が使えれば、似たようなことができるのだが、それを実施できるのは資産形成をすでに考え始めている人だけだろう。

 

当時の私のように何も考えていないような人はまず貯金しようなんて考えないので、そのような設定もすることはないはずだ。誠に残念だ。

 

さて、2つ目の理由についてだが、これは私が資産形成についてある程度学習し、社内預金によって得られるメリットよりもデメリットの方が大きくなったためだ。

 

今の私は現金をなんとか貯めなければいけない、というフェーズは卒業し、どのようにして増やすかというフェーズに入っている。

 

これまでの資産形成活動のおかげで、支出の最適化はある程度完了しているし、生活防衛資金も確保できているので、余剰資金は全て投資に回すことにしているが、現在の私のアセットアロケーションとしては、7割が株式、残り3割を現金とすることを目標としている。

 

この状態だと、現金の役割は株価暴落時のセーフティネットであり、暴落時にはすぐに入金できるよう流動的である必要がある。

 

そのため、現金を増やしたかった時にはありがたかった、現金の引き出しにくさが、今の状況だとデメリットになってしまっているのだ。

 

利子の1%も、それを取るために流動性を下げるくらいなら債券ETFにしておいた方がリターンも良いので、正直メリットにならない。

 

そんなこんなでお世話になった社員預金制度に別れを告げる決断をした。

 

おせわになりました。たまに届く残高証明が本当に嬉しかったのだ。

 

私にはメリットが少なくなっただけで、依然、すばらしい制度には違いない。

 

これから入社してくる社員たちが不憫でならないが、会社には彼らに似たような仕組みを提供してあげて欲しいものだ。

 

私は、ひと足先にこの制度を卒業し、この現金を投資に投入し、さらなる飛躍を目指そうと思う。

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